生前対策

生前相続対策とは?
生前贈与とは、被相続人が生前時に、自身の意思で相続人等に財産を渡すことであり、被相続人が死亡すると、相続人が財産を譲り受ける通常の相続とは区別されます。

生前贈与により、自分が死んだときに、子供の一人や配偶者が相続によって自分の財産を受け取ることを防ぐことができます。 また自分の子供や配偶者へ贈与することにより、自分が死んだときに支払わなければいけない相続税を、少しでも抑えるためにも利用されます。

ただし、何も手続きをせずに生前贈与をしてしまうと、相続税よりも税率の高い贈与税を支払わなければいけなくなることがあります。よって、高い贈与税の支払いを防ぐために、贈与税が非課税となる制度や、贈与の税率が軽減される制度を利用するのが一般的です。

相続の生前対策は多岐の方法があります。また、親族の負担を少しでも減らすために、相続税対策はもちろん遺産を巡った争いやトラブルを防ぐための「争続対策」を生前のうちに済ませておくことを強くお勧めします。

生前贈与の活用による相続対策
生前贈与には、以下のようなメリットがあります。

メリット① 
生前の早いうちに、若い世代の相続人へ贈与することによって、資産の有効な活用が可能になったり、農地や事業用資産を生前に贈与することで、スムーズに資産の承継ができる。

メリット② 
相続時精算課税制度の活用により、生前に一括して高額の財産を承継させることができる。

メリット③ 
生前贈与によって相続財産を減らすことができ、相続税額の減少にもつながる。孫などへの贈与によっても税額の減少が可能となる場合もある。

メリット④ 
遺産分割で争いになりそうな財産、分割することが難しい財産は、生前贈与することで、被相続人の死後の親族間の相続争いやトラブルを避けることができる。

一方で、贈与税は、相続税に比較して負担が大きくなる(基礎控除額や税率面)点や、計画された連年贈与は一括贈与とみなされ、高額な贈与税が課税される危険性があるなどといったデメリットも挙げられます。しかし、 贈与税の基礎控除(暦年課税)や、相続時精算課税制度などをうまく活用することによって、生前贈与は、遺産分割対策、節税対策として有効な方法となります。

生前贈与対策のポイント
ポイント① 
値上がりの見込まれるものから優先的に贈与する。

特に優先順位が無いときには、金融資産(現金、預貯金他)が分割しやすく、費用もかかりません。また、贈与する財産の種類や金額、時期は、毎年変えるようにして、定期贈与とみなされないようにするために、贈与する財産は、できれば毎年変更した方がいいでしょう。

ポイント② 
贈与した時は、贈与契約書を作成する。

当事者の意思を確認するため、また、証拠資料とするために贈与契約書を作りましょう。事後的に作成したものとみなされないように、必ず、公証役場で確定日付をとっておきます。また、贈与する際は、自分の口座から相手の口座へ振り込むなど、何らかの証拠を残しておくことが必要です。XXX事務所では、贈与契約書の作成もサポートいたします。

ポイント③ 
生前贈与は、できるだけ早めに実行する。

相続開始前3年以内の相続人に対する贈与は、相続税の課税対象になるので、贈与するときには早めに行う方が、より効果的です。また、孫などへの贈与によって相続税の課税を一回免れることがことができます。

日暮里総合事務所の生前対策サービス
当事務所では、相続の生前対策をご検討されているのお客様のために、現状での相続税の試算から、試算を受けての対策にに関する相談を随時行っております。相続税対策の方法を複数の選択肢をご提案いたします。


また、借金が多くあるなど、特殊な事情がある場合には、相続を放棄することも可能です。この場合は、土地家屋や預金といった財産も、借金などの債務も、受け継がれることはありません。一方で、一部のみ(例えば、借金のみ)を相続放棄することはできません。相続放棄につきましては、家庭裁判所への手続きが必要となります。こちらについても、当事務所にて対応可能です。